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相続により取得した非上場株式を発行会社へ譲渡した場合の特例

特例を受けるための手続きに注意したい。

同じような特例に「相続財産を取得した場合の取得費加算」がある。取得費加算特例の手続きは、所得税の確定申告時期で良い。

一方、「相続により取得した非上場株式を発行会社へ譲渡した場合」の特例(=みなし配当課税がされない)この特例は、非上場株式を発行会社へ譲渡する時までに、届出書を発行会社へ提出する必要がある。(提出を受けた発行会社は、譲り受けた年の翌年1月31日までに税務署へ提出)

3年以内かどうか、相続税の課税の対象となったか、買い取り資金は用意できたかなど、事前にしっかり確認していると思うが、発行会社へ届出をする時期について失念しないよう注意したい。

・参考

租税特別措置法第九条の七 相続又は遺贈による財産の取得をした個人で当該相続又は遺贈につき同法の規定により納付すべき相続税額があるものが、当該相続の開始があつた日の翌日から当該相続に係る申告書の提出期限の翌日以後三年を経過する日までの間に当該相続税額に係る課税価格の計算の基礎に算入された非上場会社の発行した株式をその発行した当該非上場会社に譲渡した場合において、当該譲渡をした個人が当該譲渡の対価として当該非上場会社から交付を受けた金銭の額が当該非上場会社の資本金等の額のうちその交付の基因となつた株式に係る所得税法第二十五条第一項に規定する株式に対応する部分の金額を超えるときは、その超える部分の金額については、同項(みなし配当)の規定は、適用しない。

国税庁タックスアンサー №1477

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国外転出時課税と中小企業

1億円以上の有価証券を持つ人が、海外へ出国する時に所得税を課税される制度。中小企業では影響ないと思い込んでいたが、次の点に気を付けたい。

・非上場株式の評価は相続税評価額ではなく、所得税法上の時価

「類似業種比準価額」と思い込んでいたが、所得税基本通達59-6に準じて評価する(所得税基本通達60の2-7)。そのため、オーナー株主で「小会社」評価となれば、「類似業種比準価額」をそのまま利用できない。しかも、「純資産価額」は土地、有価証券は時価、評価差額に対する法人税控除もできない。

・相続の際、相続人のひとりが海外居住

例えば、非上場株式は、日本居住の後継者へ承継することで対策済み。非上場株式を相続しないが相続人の一人は海外居住。海外居住の相続人がいる場合、被相続人の準確定申告の期限(4ケ月)までに国外転出時課税の対応をする必要がある。どのような方針とするか、事前に想定しておきたい。

・株式を暦年贈与しているが、子のひとりが1年以上の海外留学中

例えば、株式を子世代へ暦年贈与。子のひとりが長期の海外留学中。

・参考通達

所得税基本通達60の2-7 法第60条の2第1項第1号の国外転出の時における当該有価証券等の価額又は同項第2号の国外転出の予定日から起算して3月前の日における当該有価証券等の価額(60の2-8において「国外転出時の価額」という。)については、原則として、23~35共-9及び59-6(公社債及び公社債投資信託にあっては、昭和39年4月25日付直資56ほか1課共同「財産評価基本通達」の第8章第2節《公社債》)の取扱いに準じて算定した価額による。